通夜・葬儀の御仏前にお花を持参してはダメ?
御仏前にお供えするお花として、供花がありますが、通夜や葬儀の際、お花をお持ちしない方が良いようです。
一体なぜ御仏前にお供えするお花をお持ちしてはいけないのでしょうか?
また、故人が生前お花が好きだった場合、どのような形で御仏前へお花をお持ちすれば良いのでしょう?
<通夜・葬儀の御仏前にお花を持参してはダメですか?>
通夜・葬儀の御仏前にお花を持参すると、最悪の場合「不幸を予期していた」とか「不幸を喜んでいる」と思われてしまう可能性があります。
また、葬儀社や斎場によっては、指定の花屋からでないと受け付けて貰えなかったり、他のお花との兼ね合いで受け付けて貰えないこともあるようです。
また、必要なお花は葬儀社が手配済のため、そこに外からお花が届いても、遺族は慌ただしくしておられる為、御仏前にお供えし忘れることもあるそうです。
更に御仏前へのお花として受け取って頂いたとしても、御礼の手配をしなければならなかったり等、余計な気遣いをさせてしまうこともあるようです。
よって、通夜や葬儀の際は、出来るだけお花を持参しないようにしましょう。
<御仏前へのお花が喜ばれるケース その1:枕花>
葬儀までに日があって、ご自宅でご遺体を守っておられる場合、故人の枕元へのお花としての「枕花」は喜ばれることがあるそうです。
枕花は遺族が用意することが多いですが、特に故人がお花が好きだった場合は、喜ばれることがあるそうです。
御仏前への枕花としてお贈りする場合、対である必要はありませんが、出来るだけ遺族のお手間にならないアレンジメントを選ぶようにしましょう。
お花は金額的には5千円から8千円ほどの、ある程度しっかりしたものを選びましょう。
ただ、ご自宅ではなく、葬儀社でご遺体を安置しておられる場合や、遺族によっては忙しさで余裕がなく、枕花を拒否されるケースもあります。
くれぐれも勝手な判断ではなく、遺族のお気持を汲みつつ、御仏前へのお花を贈るかどうかを考えるようにしましょう。
<御仏前へのお花が喜ばれるケース その2:告別式に捧げるお花>
御仏前で営まれる通夜・葬儀が終わり、告別式の際、棺の中に花束や思い出の品を入れることが出来ます。
これも遺族の了解を取ってからではありますが、故人がお花好きな方の場合は、喜ばれることが多いようです。
棺に入る大きさが前提ですので、お花は3千円から5千円くらいの、小ぶりな花束が良いでしょう。
尚、お花屋さんには御仏前で営まれる告別式の際、お花を棺に入れる旨を伝え、水がこぼれないようにして貰うように気を付けましょう。
<御仏前へのお花が喜ばれるケース その3:初七日〜四十九日の間>
慌ただしい初七日が過ぎ、四十九日までの間は、一息ついて寂しさが増す頃になると言われています。
故人に対する哀悼と、ご遺族を慰める気持ちを込め、贈られるお花は、悲しみに沈んだ遺族の気持ちを和らげてくれます。
そんな御仏前へのお花には、白一色ではなく、クリーム色や薄ピンクなど、優しい色合いのお花が良いでしょう。
しかし、バラのような棘のあるお花は、弔事にはなるべく控えた方が良いようです。
とはいえ、最近では、「バラ葬」や「オーダーメード葬」など、故人の個性を生かした葬儀も盛んで、故人が好きだったお花や色、モノで送る葬儀も増えてきたようです。
故人が赤いバラが好きで、遺族も『故人を想ってくれている』と喜んで頂けるのであれば、バラも問題ないでしょう。
どんなお花を御仏前に送るか、または送るべきではないかは、まずは遺族のお気持が一番大切です。
「故人が好きだったから」という自己満足だけでなく、故人や遺族も喜んで受け取ってくれる、そんな御仏前へのお花になると良いですね。