香典返しのマナーとは?
人が亡くなると、葬儀・告別式など、宗教により様々な『しきたり』に添って故人を弔っていきます。
香典返しにもいくつかのマナーがあり、『知らない』では済まされず、うっかりマナー違反を犯してしまうと『非常式な人』のレッテルを貼られてしまうことに!
特に何度もないお悔やみのシーンでは、マナー違反は取り返しのつかない大失態になってしまいます。
それでは、香典返しにはどのようなマナーがあるのか、見ていきましょう。
<香典返しに外せないマナー
その1:香典返しを贈る日取り>
仏教では、四十九日は『中陰』と呼ばれ、故人の生前の行いにより、その後の運命が決まる日とされています。
この為、四十九日までは故人の霊が彷徨っているとされ、遺族はその間を『忌中』とし、身を慎みつつ故人の成仏を静かに祈ります。
香典返しはその四十九日、つまり『忌明け』に贈ることがマナーになっているようです。
尚、神道では三十日祭もしくは五十日祭、キリスト教では亡くなってから1か月後の『昇天記念日』を目安に、仏教でいう「香典返し」のような粗品を贈るそうです。
このそれぞれの宗教の香典返しや粗品を贈る日が、『忌明け』よりも早すぎたり、遅すぎたりすることは、マナー違反となります。
葬儀や告別式、お墓の手配等で多忙を極める時期ではありますが、くれぐれも香典返しの手配を忘れないようにしましょう。
<香典返しに外せないマナー
その2:挨拶状>
香典返しの挨拶状は、本来、香典返しを持参し、直接お目に掛かって御礼を申し上げることがマナーなのですが、それが出来ない場合は郵送で贈ります。
その際、香典返しの挨拶状では、『、』『。』などの句読点を入れないことがマナーとなっています。
句読点を省くのは『式が滞りなく、流れるように進みますように』という願いが込められているそうですので、十分気を付けましょう。
また、香典返しの挨拶状は、基本的には形式に拘らなくても問題ありませんが、『故人の名前』『御礼の言葉』「直接伺えなかった旨』『差出人』は最低限入れることがマナーとなっていますので、注意しましょう。
<香典返しに外せないマナー
その3:品物>
香典返しの品物は、消耗品や食品など『後に残らないもの(=消えもの)』を選ぶことがマナーとなっています。
形に残るものを贈ると、その品物を見るたびに、故人を思い出し、哀しい気持ちになってしまうから、と言う配慮からだそうです。
また、消耗品でもありますが、『商品券』は金額がそのまま記載されている為、不愉快な思いをなさる方がおられるようなので、注意が必要です。
商品券を贈り、不快な思いをさせてしまうリスクを取るなら、カタログギフトなどを贈られたほうがマナー違反にならないようです。
<香典返しに外せないマナー
その4:金額>
香典返しの目安は、関東ではお香典の「半返し」、関西ではお香典の「三分返し」がマナーと言われています。
具体的な金額としては1,000円〜5,000円くらいだそうです。
あまり香典返しで高額な品を贈ると、贈られた方も恐縮してしまいます。
なので、多額のお香典を頂いた場合は、香典返しではなく、お中元やお歳暮、食事会などで感謝を示すことがマナーとなっているようです。
<香典返しに外せないマナー
その5:香典返しを受け取った場合>
香典返しを受け取った場合、お礼の電話やお礼状は送らないことがマナーとなっています。
ただ、親しくお付き合いのある方でしたら、お礼状ではなく手紙やハガキなどで届いた旨をお伝えすることが問題ないようです。