宗教別・香典返しの「のし」の書き方とは?
香典返しの返礼品には、弔事用熨斗紙(のし紙・掛け紙)を掛けることがマナーとされています。
とはいえ、どのようなのし紙を選び、どう書くのかは、知識がないと分かりませんよね。
しかも仏式は有名ですが、神道やキリスト教の場合どう書けば良いのか、途方に暮れてしまいがちです。
それでは、3つの宗教毎の香典の「のし」の書き方について、見てみましょう!
<香典返しの「のし」の書き方
仏教の場合>
1.香典返しの「のし」の水引について
香典返しの「のし」の水引は「白黒結びきりの水引」が一般的とされていますが、関西から西日本では「黄白の結びきりの水引」を用いる地域もあるそうです。
「結びきり」には弔事が繰り返されないようにという祈りを込めて、
結び直せない結び方をしているようです。
他に「あわじ結び(鮑結び)」という結び方もあり、「ほどけそうで
ほどけない」と言う意味があるそうです。
ただ、このあわじ結びは、末永いおつきあいの意味を込めた慶事
としての使用法もありますので、慶弔どちらにも使える結び方と
言えるようです。
2.香典返しの「のし」の書き方について
「のし」の書き方は、結びの上中央に「志」・「忌明志(きあけし)」
「満中陰(まんちゅういん)」・「満中陰志(まんちゅういんし)」と
記載します。
ちなみに、「忌明志」とは、「忌明けに際して返礼品(志)を
贈ります」という意味だそうです。
「満中陰」とは死後四十九日目を満中陰と呼ぶことから来ています。「満中陰志」は満中陰をより丁寧にした書き方だそうです。
結びの下中央には喪主の苗字かフルネームを記載します。
(最近はフルネームが多いそうです)
<香典返しの「のし」の書き方
神道の場合>
1.香典返しの「のし」の
水引について
香典返しの「のし」の水引は、
「黄水引」を用いるようです。
仏教のイメージを避けている
ようですね。
結び方は「結びきり」で結びます。
2.香典返しの「のし」の書き方について
「のし」の書き方は、結びの上中央に、「偲草(偲び草、しのび草)」
と記載します。「志」でも大丈夫です。
詳しい書き方をなさる方の場合は、「五十日祭偲び草」や、更に丁寧に書く場合は「故○○○○命之霊 五十日祭偲び草」と書きます。
結びの下中央には喪主の苗字かフルネームを記載します。
(最近はフルネームが多いそうです)
<香典返しの「のしの書き方
キリスト教の場合>
1.香典返しの「のし」の水引について
香典返しの「のし」の水引は、「黄水引」を用いるようです。結び方は
「結びきり」で結びます。
2.香典返しの「のし」の書き方について
「のし」の書き方は、結びの上中央に、「偲び草」「粗品」「感謝」
「召天記念」と記載します。
一般的には、神道同様、故人を偲び追慕する気持ちを粗品に
代えたという「偲び草」や「粗品」を使います。
ただ、召天ミサの後で香典返しをお渡しするのでしたら、召天祈念
も無難と言えます。(プロテスタントのみ)
然しながら、「のし」自体、日本の風習ですから、「のし」は使わず、
お礼のメッセージ―カードを同封する方のほうが多いようです。