忌中や喪中の過ごし方はどうすればいい?
日本の仏教や神道では、喪中(1年以内に身内を亡くした人)や忌中(仏教では49日、神道では50日以内に身内を亡くした人)は故人の冥福を祈りながら、残された人の悲しみを癒していく期間と考えられています。
この期間、残された人は、具体的にどのように過ごしたら良いのでしょうか?葬儀・告別式・お墓の手配・遺産分割・遺品の整理等、忙しい日々が終わった後のその後の過ごし方を考えてみましょう。
忌中や喪中の過ごし方 その1:亡くなった方の冥福を祈る
突然亡くなった方、長い闘病の末亡くなった方、老衰で大往生した方など、亡くなった原因は人それぞれです。亡くなった方との縁や思いが深ければ深いほど、「もう会えない」という絶望的な気持ちや、悲しみは筆舌には尽くせないと思います。
でも、亡くなった方はあなたの幸せを一番に望み、笑顔で元気に生きることを願っている筈です。どうか悲しみ尽くしたら、是非亡くなった方の冥福を祈りつつ、1日も早く元気になって下さい。亡くなった方の分まで、強く生きてください。
神道では「亡くなった方が居る家=けがれている」という考えをします。でもこれは穢れではなく、亡くなった方を思う悲しみから「気が枯れる」=「けがれる」という意味だそうです。
けがれている時は、古来から「門戸を閉じ、酒肉を絶ち、賀(が)せず、音曲をなさず、嫁取りをせず(略)」と言われています。気が枯れている間は、家の中に篭り、亡くなった方と静かに向き合う、大切な期間なのかもしれませんね。
忌中や喪中の過ごし方 その2:晴れがましいことや派手な行動は慎む
大切な親族を亡くし、すぐにばか騒ぎや派手なパーティを開いたりする気分ではないと思いますが、そのようなことは慎むようにしましょう。(特に忌中)
忌中は、門や玄関の正月飾り、鏡餅の飾り付け、新年を祝う正月料理やお屠蘇でのお祝いはしないほうが良いといわれています。
ただ、忌中が明け、喪中になった場合、お正月のおせちを「お祝い」ではなく、普通の食事として食べることや子供へお年玉を「おこずかい」としてあげることは構わないでしょう。
要は「晴れがましいこと」や「派手な行動」を慎み、静かに亡くなった方を弔うという趣旨から外れていなければ、宜しいのではないでしょうか。
忌中や喪中の過ごし方 その3:慶事への出席や慶事を執り行うことは避ける
忌中は神社への参拝は避け、お正月の初詣で賑わう仏閣への参拝も避けたほうが良いでしょう。一方、忌中が明け、喪中になった場合は、静かに詣でる意味であれば詣でても問題ありません。
忌中はできれば結婚式の出席も辞退するほうが良いようです。ただ、忌中が明け、喪中になった時の結婚式への出席は、自分の気持ちが「お祝いできるくらいに回復している」ことを確認できれば、出席しても良いと最近は言われています。
ただ、新郎新婦は出席して貰いたくても、その親族に縁起を担ぐ人がいる場合もあるので、「喪中ですが、出席しても大丈夫でしょうか?」と念のため確認しておくと良いでしょう。